
新たな小松ストアーの誕生記:第3回「現場監督 金子眞」
現在、建設中のギンザ・コマツ。その工事期間中、建設現場を取り仕切っているのが現場監督:金子眞(かねこまこと)さん。
金子さんにとって、ギンザ・コマツビルは恐らく人生最後の仕事。なんとも運命的な巡り合わせを感じます。最後の現場監督となるビルに対する思いと現場監督という仕事に対する金子さんの思いを伺いました。
現場監督の主立った仕事は組織作りに始まります。まず初めに取りかかるのがチーム作り。それは内部編成だけに留まらず、外部他社を含めた意味でのチーム作りを指します。様々な業者、多くの人々が関わって、一つのビルは建てられていきます。そのためのチームを作るのが現場監督の最初の重要な仕事です。チームと一言では言いますが、その規模の大きさは想像を絶します。内外合わせると関わる会社数はおよそ80社、人数にするとピーク時には総勢400人にもなります。その大所帯をまとめあげ、事故無く工事を執り行い、スケジュール通りに進行するのが現場監督という役割です。そのために、最初に「よい」チームを作ることに徹します。
「よい」というのは技術だけを指すとは限りません。長い工事期間、最後にものを言うのは「人」。そのために何よりも「人」を重んじて人選し、チームを作っていくのだそう。どんな仕事もやはり人(気持ち)があってこそ成り立っていくものなのだと改めて感じます。
現場を纏めあげると言葉で言うのは簡単ですが、滞り無く現場を取り仕切っていくというのは並大抵なことではありません。現場監督として、一番大事なことは何かを問うと、「ハート」と「コミュニケーション」という答えが返ってきました。よいモノを作りたいという気持ちと、その思いを周りに伝えるための会話。よいものを作るためには何より思い、気持ちがなければなりません。そして、その気持ちを伝えるためには「コミュニケーション」が必要なのです。それはコマツが大事にしてきたものに通じていると感じました。
ビル作りは、締め切りがついてまわります。その中で、どこまで高みにもっていけるか。完璧にするのは不可能、しかし限られた時間の中で最大限よいものを作ることが肝心なのだと金子さんは言います。真剣な思いを伺っていると、ビルの完成後、その思いに応えるような建物の中身を作っていかなければならないと、ひしひしと感じました。
商業ビルは中身が入って、そこからがビルとしての始まりです。もっと言えば、お客様に使われるようになって、やっと100%を目指し始めるのです。そのためには、作り手がこれだけの思いで作ったビルの外枠に恥じないような中身作りをしなければならないと強く感じました。
ビル作りは、子供を育てるのに似ていると金子さんは言います。娘を育てる思いに近いと。嫁に出した先で可愛がってもらえるように、そんな思いでビル作りに励むのです。金子さんにとって、ギンザ・コマツのビルは最後に作るビル、娘にたとえるならば末娘にあたります。末娘を嫁に出す時の思いは、想像するにひとしおでしょう。作り手が末娘を育てるような思いで作ったビルであることを、その思いを、小松はしっかりと継承していかなければなりません。金子さんが何年か後、末娘の様子を見に来た時に、可愛がってもらえていると実感してもらえるようなギンザ・コマツビルにしたいと思っています。
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